141ばんどうろ

消費者です。

『あした世界が終わるとしても』感想

*最新作だからネタバレはなるべくしたくないので、そういう感想は白文字反転しておきました。(古典的)

ネタバレだと騒ぐやつはこんなの読んでないでとっとと時間作って観に行くのがよろしい。

 

主人公が十代の映画を自分が二十代、三十代、四十代になってみたらどう思うのだろう。もちろん元十代であるのは間違いないので何か感じられるものはあるだろう。だが、時代が流れ、感覚が世の若者像と乖離してくることもあるだろう。いつまでも生涯現役少年で週刊少年ジャンプを読み続ける立派な大人なんてのには自分はなれない。


そう最近思う。

 


この作品も例に漏れず十代が出る作品なのだ。私もまぁまだまだ名誉十代だという自負がある。あと一歩届かない、踏み出せなかった主人公のペンチメントが痛いほどにスクリーンから漏れ出す。

あの時話しておければ、あの時言えば、ああすれば、と小さな後悔を積み重ね、いつくるのかわからない”あした”は迫ってくるのである。

だが無情にも”あした”は明日ではなく今日であることもある。

 

この作品の唯一知っている情報は3DCG長編アニメーション映画ということをCGWORLDで見ただけだ。

どういう物語かあらすじも知らなかった。やはりあらすじも前評判も見ずに観る映画がイチバンだろう。

物語自体の説明は文字通り2つの世界が交錯するとき、説明不要の設定を感じ取ることはできるだろう。(ちなみに世界観の説明はある。)

3DCGを使ったアニメーション表現もさながら、残照に包まれる並木や街は印象的で、同じ世界と二つの世界の登場人物らのすれ違うような心情面もふんだんに描写されていた。これが青春…ッとなりがちな面はある。ある。

 


目には目を歯に歯と手に汗握る攻防戦が好きなキミも十代のクゥ~っとなるアレが好きなキミも劇場に足を運ぶのが良いだろう。

 

 

以下ネガティヴで重大なネタバレを含む感想✳︎白字反転

作品自体は良かった方なのだが、最後主人公が敵軍と戦ってやる理由が謎だった。


他作品の最愛の人失くし、ウオオと敵意をむき出しにしちゃいました。ってのはまぁわからんことはないが、今作品はそういう描写があるわけでもない。彼女を伝えたい想いを伝える前に失った喪失感と後悔の中、生み出されるは敵意ではなく失意。

 


守るべきもんもないしなんのために戦ってんだ?国防?メッセージ性を感じないこともないとなってしまう。パンピー吹っ切れちゃいました。いっちょやりますか?ですか?

とにかく主人公が戦う意味が不明だったのが残念だ。マ、この戦う理由が理解できて初めて大人ということもあるだろう。

 


あと最後ヒロインがぶっ生き返すのが謎。葬式までしてんのに。向こうの日本の技術もすごいが、こっちの日本の技術も相当すごいことになってんべ。

ハッピーエンドに持ってくのはいいが、持ってき方があるよ。あると思う。ファンタジーでフィクションなんでご愛嬌みたいなところはある。

私は青春甘酢っぱモノともバトルモノともなにも知らずに、観に行ってバトルもあるのか~となったとき驚きを隠せなかった。なにぶんあらすじを見ておりませぬ故。

 

そいでもバトルの描写も然ることながら主人公操るロボ的なやつ(この書き方は怒られるやつ)も敵のMGS4の月光を彷彿とさせるような気色悪いロボ的なやつもデザインが拙者の好みじゃ。

やはり長編アニメーション映画は裏切らないわねとなる。浅いがそう思ってしまったから仕方ない。私は悪くない。

 

 

 

以上白字反転

 

そいじゃ、また。